Phase4 動きはじめた吉野小(月次レポート・現場だより)

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Vol.2 奥村組の『話』

2022年に閉校となった旧吉野小学校。

吉野町の多くの人々の記憶の器である小学校を大切に残しながら、様々な人々の居心地の良い場所になる施設として生まれ変わることになりました。この旧吉野小プロジェクトに関わる奈良女子大学の加藤研究室がプロジェクトに関する情報をまちのみなさんに発信していきます。

特集|奥村組の『話』

吉野の人の『輪』つなぎ

Part.02 奥村組×奈良女子大学加藤研究室

吉野に関わる様々な人と座談会をして、吉野町や旧吉野小への思いや描く未来について語り合います。今回は、旧吉野小学校学校跡地利活用事業の事業者に選定された奥村組と加藤研究室で旧吉野小プロジェクトを通したこれからの吉野について話しました。

なぜ、産官学連携?

須山 私たちは奥村組の新事業開発課にいます。奥村組は建物を建てる会社ですが、新事業開発課では全く違う事業に取り組んでいます。例えばイチゴの栽培をしたり、陸上養殖に取り組んだり…。今回の旧吉野小プロジェクトは、奥村組にとって大きな挑戦です。これまでの仕事は「建てて引き渡す」まででしたが、今回は昔奥村組が建てた旧吉野小学校を使い続けるための運営に取り組みます。その中で、産・官・学が協力すれば多様な視点が得られると考え、奈良の建築系の大学研究室というところから、このプロジェクトに合うのは奈良女子大学の加藤研究室しかいない、ということで、こうしたコラボレーションが始まりました。

今井 私は皆さんと同じように大学で建築を学んでいたのですが、当時は社会人と一緒に研究をする機会はありませんでいた。こうした経験は社会人としての活動の練習になるでしょうし、いろんな経験をしてもらえたらと思っています。

 これまでこうした実践的な活動に参加したことがなく、大学の課題だけでは社会とつながっていない寂しさがありました。でも、今回の産官学連携で、会社の動きや、建築が成り立つ過程を知ることができるのは貴重な機会です。

小川 私は奥村組という会社に対して、都会にある大きなビルをたくさん作っているイメージを持っていました。でも、地方の町にも目を向けているということを知って驚きました。イチゴや養殖は、建設会社がやることとしては全然想像もしていなかったです。

 僕も想像していなかったです(笑)。軽井沢では農場の運営をしていて、作ったイチゴを持って歩いて営業したり、行政と話したり…。

須山 建設会社は、都会の建物や万博のパビリオンなどが注目の的になりますが、実は半数以上の現場が電波の届かない場所にあります。どんな場所でも開拓していこうというのが、奥村組の根本にあるのだと思います。

旧吉野小学校をどんな場所にしたい?

 私はこのプロジェクトが始まるまで、吉野に行ったことがありませんでした。行ってみると、製材所や吉野川の風景など特色のある素敵な町だなと思いました。新施設が開所したら、地域の人たちが日常的に使うような場所になってほしいですし、この施設があるからこそ、ここに住みたいと思ってもらえる場所になればいいなと思っています。

小川 私も、旧吉野小学校が新しく生まれ変わることで、住んでいる人がより元気になるようにしたいです。私たちが吉野を歩いていると、すれ違った人が気軽に声をかけてくださって、とても温かい町だと感じています。私たちの存在が、吉野の人々にとって自分を元気にしてくれる存在だと思ってもらえるようになりたいです。

 みなさん、話しかけられますか?

岡本 話しかけていただくことが多いですね。実際に製材所の方や蜂蜜づくりの方が声をかけて下さり、吉野の人の温かさを感じました。

旧吉野小プロジェクトへの想いを! 

今井 施設の利活用は全国で広がっていますが、学生や地域を巻き込んでやろうとしているのは、珍しいことかもしれませんよね。

岡本 今回のプロジェクトは、学生が提案したことが本当に実現するので、とことん考えて本当に良いものを実現させたいです。

小川 完成したあと、どう町が変わっていくのか気になります。大学を卒業すると疎遠になるかもしれないですけど、吉野はずっと気になる存在であり続けると思います。

須山 旧吉野小学校の立地上、生活に根付いた場所になると思うので、やっぱり地域住民の方のためというのが第一であると思います。「コーヒー1杯飲みたくなるね」とか「お風呂寄って帰りたくなるんだよね」といった、ポジティブな意見を受け取れる場所にできるといいなと思っています。

プロジェクトって今どんなことしてる?

みなさまの声をお聞かせください!

旧吉野小の利活用に関するご意見をオンラインプラットフォーム「Liqlid」で集めています。どなたでもお気軽にご意見を、投稿ください!

リンクはこちら!

森林と製材所を見学しました

奥村組のメンバーで森林と製材所を見学しました。樹齢200年を超えたの吉野杉を間近で見学し、普段は想像しがたい時間軸を感じる不思議な体験となりました。製材所では木を真二つに切断する迫力と、職人さんの連携・素早い動きに圧倒され、吉野の自然と伝統の力強さを実感しました。

奥村組って?

奥村組は1907年に奈良で生まれた建設会社です。「地元から始まった会社」というルーツを大切に、全国で仕事をしています。関西には奥村組により施工された建物がたくさんあります。例えば、奈良公園バスターミナルや生駒市立病院、通天閣などです。通天閣ではのべ2万5000人の作業員を動員し約1年の超突貫工事を無事故で完成させました。

実は建設しているだけじゃない!?

奥村組は、社会のニーズや変化に柔軟に対応した総合建設会社です。土木・建築事業を両輪としつつ、公共インフラの官民連携事業や地方創生事業にも積極的に取り組んでいます。今回のプロジェクトもその一環で、新事業開発課が新たな試みとして牽引しています。歴史ある建設会社が、創業時からのノウハウや経営資源を活かし、旧吉野小学校跡地を拠点とした地域活性化のために挑戦を続けています。私たち奈良女子大学加藤研究室の学生も、吉野の産業・歴史、交流施設などを旧吉野小プロジェクトに活かすための研究や、吉野町を盛り上げるためのコンテンツの考案に取り組んでおり、奥村組の皆さんと意見交換を行うワークショップを通して、その可能性を一緒に模索しています。 

大阪万博の「NTTパビリオン」の建築工事は奥村組が担当しました!

奈良県庁

奈良公園バスターミナル


奈良女生が吉野に行ってみた!

Part.02 吉野をサイクリングしてみた

今年の5月に加藤研究室のメンバー3人で吉野周辺をサイクリングしてきました。大和上市駅から始まり、まずは大淀町へ、そして国栖まで行き大和上市駅へ帰ってくる吉野町を横断するコースを自転車で巡りました。

大淀町では江戸中期から続くお茶の老舗、嘉兵衛本舗を訪れました。所々で見える美しい茶畑の風景を楽しみながら、田畑の間を縫うように曲がりくねった道を漕ぎ進めました。嘉兵衛本舗は急な坂を登った先、石垣の上にあり、工房からは茶葉のよい香りがしてきました。中の様子を窺っていたところお店の方が話しかけてくださり、大淀町のお茶つくりについて、今の状況やどのような思いでされているのかについて話してくださいました。受け継がれてきたものを守りたいという温かくも真っ直ぐな思いを感じました。

国栖を目指し吉野川に沿って吹き抜ける風を全身で感じながら、東へと向かう道中で創業120年余りになるこばし餅店に立ち寄り、古くから町内外の人たちに親しまれているやき餅を買いました。トンネルを通り山道を抜けたところで、ひと休みするために川辺におり、やき餅をいただきました。綺麗な川のほとりでいただくお餅は特別おいしかったです。

実際にその地に訪れ自身の身体を通してしか気づくことのできない吉野の魅力に多く触れることのできた貴重な1日でした。(修士1年 長谷川)

嘉兵衛本舗でお話をお聞きしました(店舗は不定休のため、予約での対応となります)

こばし餅屋店さんのやきもちをいただきながら、吉野川のほとりでひと休み


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